遠く儚い道〈曼珠沙華〉
Cluster Amaryllis / t.kunikuni
今日は…
日本歌曲から絶対に1曲は選ぼうと思っている曲で
これもすご~くドラマティックな曲なの~
特に「山田耕筰の文献」は
先生にお借りした古い本からの抜粋で
いわゆる今ではレアものなんじゃないかな…
(c) きら|写真素材 PIXTA
今日は日本歌曲のなかから『曼珠沙華』の話をするわ~
この曲は北原白秋の詩「AIYANの歌」に山田耕筰が作曲したものなの~
「AIYANの歌」は5つの詩からなる5部作で
『曼珠沙華』は4番目の「Ⅳ」となっているわ
『曼珠沙華』(ひがんばな)
GONSHAN GONSHAN
何処へゆく。
赤い御墓の
曼珠沙華、
曼珠沙華、けふも
手折りに来たわいな。
(c) tail|写真素材 PIXTA
GONSHAN
GONSHAN
何本か。
地には七本
血のやうに
血のやうに、ちやうど、
あの児の歳の数。
(c) からくり時計|写真素材 PIXTA
GONSHAN GONSHAN
気をつけな。 ひとつ摘んでも日は眞晝日は眞晝、
ひとつあとからまたひらく。
GONSHAN GONSHAN
何故泣くろ。 何時まで取っても曼珠沙華曼珠沙華
恐や赫しや、まだ七つ
(GONSHAN:良家の娘、柳川方言)
山田耕筰の書いた文献によると
この曼珠沙華(ひがんばな)の歌い方に関して次のような注意書きがあるの。
「泣きむせびながら、ゆれ下がるように」から
「自ら怯えているように震えて歌う」や
「きわめて悲痛に」
「一節ごとに悲しみを加え、痛みを増したように」に続いて
「全く泣き叫ぶように」
そして最後に「緊張から突き放されたように、悲しく、とぼとぼと…」となっているわ。
『GONSHANは死んでしまった子の墓に、
忌まわしい曼珠沙華を折りに来ます。
でもどんなに折っても曼珠沙華が次から次へと開いていくように
GONSHANの心に刻まれた
「あの子を死なせてしまった」という深い傷は、
また再び傷口を開いて悔恨と涙の血を流すのです。』
なんて曲なのっ!?
あぁ…悲しすぎるわ
お歌の先生に「○島さんの曼珠沙華をyoutubeで聴きました」ってお話したら…
先生ったら「あんなつまんない歌い方っ!!」って言うの~~っ!!!
ひぇ~~っ!!!
↑何度も削除されちゃって
改めて中沢桂さんをお聞きください。
「曼珠沙華(ひがんばな)」・常森寿子
奥田良三 Ryozo Okuda - 曼珠沙華 (ひがんばな) (1936)
2011-02-25