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遠く儚い道〈曼珠沙華〉

 


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Cluster Amaryllis / t.kunikuni


 
今日は…
日本歌曲から絶対に1曲は選ぼうと思っている曲で
これもすご~くドラマティックな曲なの~
特に「山田耕筰の文献」は
先生にお借りした古い本からの抜粋で
いわゆる今ではレアものなんじゃないかな…
 

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    今日は日本歌曲のなかから『曼珠沙華』の話をするわ~
    この曲は北原白秋の詩「AIYANの歌」に山田耕筰が作曲したものなの~
    「AIYANの歌」は5つの詩からなる5部作で
    『曼珠沙華』は4番目の「Ⅳ」となっているわ




     『曼珠沙華』(ひがんばな)c89f6f4e031a0487e0e92b7f1df9da9e_300_199.jpg
     GONSHAN GONSHAN
     何処へゆく。 
     赤い御墓の 
     曼珠沙華、
     曼珠沙華、けふも 
     手折りに来たわいな。 

   

422bcf3c33a43cd33b1b2da17a43f3a7_300_200.jpg     GONSHAN  
     GONSHAN  
     何本か。 
     地には七本 
     血のやうに 
     血のやうに、ちやうど、
     あの児の歳の数。 

(c) からくり時計写真素材 PIXTA
       

       GONSHAN GONSHAN 
       気をつけな。 ひとつ摘んでも日は眞晝日は眞晝、
       ひとつあとからまたひらく。
       GONSHAN GONSHAN 
       何故泣くろ。 何時まで取っても曼珠沙華曼珠沙華
       恐や赫しや、まだ七つ
       (GONSHAN:良家の娘、柳川方言)




   山田耕筰の書いた文献によると
   この曼珠沙華(ひがんばな)の歌い方に関して次のような注意書きがあるの。
   「泣きむせびながら、ゆれ下がるように」から
   「自ら怯えているように震えて歌う」
   「きわめて悲痛に」
   「一節ごとに悲しみを加え、痛みを増したように」に続いて
   「全く泣き叫ぶように」
   そして最後に「緊張から突き放されたように、悲しく、とぼとぼと…」となっているわ。




         『GONSHANは死んでしまった子の墓に、
         忌まわしい曼珠沙華を折りに来ます。
         でもどんなに折っても曼珠沙華が次から次へと開いていくように
         GONSHANの心に刻まれた
         「あの子を死なせてしまった」という深い傷は、
         また再び傷口を開いて悔恨と涙の血を流すのです。』





                 なんて曲なのっ!?

                 あぁ…悲しすぎるわ



お歌の先生に「○島さんの曼珠沙華をyoutubeで聴きました」ってお話したら…
先生ったら「あんなつまんない歌い方っ!!」って言うの~~っ!!!
ひぇ~~っ!!!




    ↑何度も削除されちゃって
    改めて中沢桂さんをお聞きください。
    





    「曼珠沙華(ひがんばな)」・常森寿子
    





    奥田良三 Ryozo Okuda - 曼珠沙華 (ひがんばな) (1936)
    





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                                    2011-02-25


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